2005年04月26日

OSPFの動作(ブロードキャストマルチアクセス)

ブロードキャストマルチアクセスとは、1つのネットワークセグメントに複数のルータを接続できるネットワークのことで、Ethernet、トークンリング、FDDIなどのLANが該当します。

このネットワーク環境では、ブロードキャストやマルチキャストのパケットを送信すると、すべてのルータがパケットを受信します。

このため、OPSFルータは、ルーティングアップデートのトラフィックを減少させるために、代表ルータ(DR:Designated Router)とバックアップ代表ルータ(BDR:Backup Designated Router)を一台ずつ選出し、それ以外のルータはDROTHERとします。

DROTHERは、LSA(リンクステート情報)をマルチキャスト(224.0.0.6)送信します。マルチキャスト(224.0.0.6)は、DRとBDRのみ受信してDROTHERは受信しません。

LSAを受信したDRやBDRは他のルータにLSAをマルチキャスト(224.0.0.5)送信し、全OSPFルータが受信します。

このように、DR/BDRを選出することにより、LSAパケットのトラフィックを抑えることができ、ネットワークの負荷を軽減することが出来ます。


マルチキャスト
特定のグループに対してパケットを送信するために利用されています。マルチキャストのアドレスは用途別に決められています。

DROTHERが送信するマルチキャストのIPアドレスは、224.0.0.6でOSPFの特定のルータ(DRやBDR)へ送信するパケットです。

DRが送信するマルチキャストのIPアドレスは、224.0.0.5で全OSPFルータが受信します。


DR及びBDRの選出方法
代表ルータ(DR)とバックアップ代表ルータ(BDR)の選出方法は、Helloパケット交換時に互いのOSPFプライオリィ値を調査します。

プライオリティ値が最も大きいルータがDRになり、次に大きいルータがBDRになります。

もし、プライオリティ値が同じ場合は、ルータIDを比較して値の大きいほうを選択します。

尚、プライオリティ値の初期値は「1」でインターフェイス毎に設定が可能です。また、プライオリティ値が「0」の場合は、DRやBDRになることはありません。


関連用語
OSPF
OSPFパケット
OSPFメトリック計算


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